ギガチャネルモジュール
APM-420B/APC-480Bに関するQ&A

Q1 APM-420BとAPC-480Bの違いはなんですか?
Q2 どんなコンセプトの製品ですか?
Q3 何台接続可能なのですか?
Q4 各ノードのアドレスはPnPですか?
Q5 通信の為の特別なプロトコル・スタックは必要ですか?
Q6 データ通信(共有)以外の機能はありますか?
Q7 実際の転送速度はどのくらいですか?
Q8 接続されるノード数によって速度は変わりますか?
Q9 データの遅延時間を計算できますか?
Q10 サポートするOSは何ですか?
Q11 ITRONや他OSでも使用できますか?
Q12 その他、注意する点はありますか?
Q13 どんなアプリケーションが考えられますか?
Q14 次製品の予定はありますか?



Q1 APM-420BとAPC-480Bの違いはなんですか?
APM-420BはPMC (PCIメザニンカード) タイプ、APC-480BはPCIカードタイプです。接続形態が異なるだけで性能的な相違は有りません。(厳密に言えばPCI・コンフィグレーションヘッダのプロダクトIDのみ異なります)
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Q2 どんなコンセプトの製品ですか?
複数のボードを高速な光ファイバー(1GBit/s)で接続し、通信する為のボードです。ソフトウェアから見れば、PCIバス上に共有メモリが1MByteアサインされているように見えます。その共有メモリを介してお互いが通信します。全ノードでデータを共有出来ますので、処理の分散化/共有化等に威力を発揮します。
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Q3 何台接続可能なのですか?
128台まで接続可能です。接続形態はループ・トポロジーとなります。またノード間の最大距離は300mです。
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Q4 各ノードのアドレスはPnPですか?
いいえ。各ノードはジャンパスイッチで自己のIDを固定指定します。同一ループ内に同じIDを指定することは出来ません。またマスタ・ノードが1つ存在する必要があります。マスタ・ノードはループ上を流れるパケットの管理ノードで、マスタ・ノードもジャンパで固定指定します。
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Q5 通信の為の特別なプロトコル・スタックは必要ですか?
いいえ。プロトコルは全てH/Wで行いますのでS/Wで制御を行う必要はありません。S/Wは共有メモリをR/Wするだけで通信が可能です。データを他ノードに送信する場合は共有メモリに書き込むだけで、接続されている全ノードはそのデータを参照する事が可能です。
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Q6 データ通信(共有)以外の機能はありますか?
ID=0〜31のノードでは任意のノードに対して割り込みを発生させる事が可能です。従ってデータの準備が出来た時点や変更を行った時点で一斉通知や個別通知が可能になります。また、エラーが発生した時点での割り込み通知の機能もあります。
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Q7 実際の転送速度はどのくらいですか?
ライトでおよそ45MByte/s。リードでおよそ19MByte/sです。リードは共有メモリの性格上キャッシュが出来ませんのでその分遅くなります。また共有メモリ−メインメモリ間の転送はDMAをサポートしています。
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Q8 接続されるノード数によって速度は変わりますか?
はい。各ノードを通過する際のオーバーヘッドがあります。データを送出したノードのすぐ隣のノードと一番遠いノードとではデータの到着時間が異なります。ノードを通過する際のオーバーヘッドは約200nsです。またケーブル長によっても遅延が発生します。1m当たり約5.5nsで計算されます。
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Q9 データの遅延時間を計算できますか?
はい。通信プロトコルは独自のトークン方式を採用しており、各ノードはトークンが自ノードに来た時点でデータを送出します。送信を行う場合のベストケースはトークンが自ノード上にある場合、ワーストケースはトークンが過ぎた時点で送信する場合です。以下に例を示します。

ノード数=4、ID 0からID 3へ送信する場合(ノード間100m想定)
・ベストケース 0→1→2→3 ノード通過数=3×(200+550)n=2.2μs
・ワーストケース 1→2→3→0→1→2→3 ノード通過数=6×(200+550)n=4.4μs
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Q10 サポートするOSは何ですか?
WindowsNT/2000, Linux、 VxWorksの各ドライバーを用意しています。これにより異なるOS間での通信が可能になります。詳しくは弊社営業にお問い合わせください。
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Q11 ITRONや他OSでも使用できますか?
もちろん可能です。標準ドライバーは用意しておりませんが、実際にはメモリアクセスの概念ですので特別なS/Wは不要です。アプリケーションから直接R/Wする事も可能です。MMUを使用している場合や割り込みを使用する場合はOSによってはドライバーをお客さまで用意する必要があります。詳しくは弊社営業にご相談ください。
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Q12 その他、注意する点はありますか?
例えばx86システムとPowerPCシステムで通信をする場合は、「エンディアン」が異なりますので注意が必要です。通信するデータの特性によっては相手のエンディアンに合わせる必要があります。共有メモリのエンディアンを変更できますが32ビット単位固定のスワップとなります。
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Q13 どんなアプリケーションが考えられますか?
分散処理を考えると、あるノードでデータを収集しそれを他ノードで分散処理するようなケースです。データは画像データであったり、他ノードの演算結果であるケースも考えられます。
逆に集中処理を考えると、各ノードが収集したデータを管理ノードで一括管理するような場合にも利用できます。また単純にデータ転送の経路としても利用できますので、画像データ+制御データを同じ経路に流す事が可能となり省配線化にも有効です。
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Q14 次製品の予定はありますか?
はい。上位機種として 速度=2GBit/s、共有メモリサイズ=2MByte、データバス=64ビット版がございます。これにより更なる高速通信が要求されるシステムでの活用が可能となります。詳しくは弊社HPの「APM-425/APC-485のQ&A」をご参照ください。
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